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音楽と芸術のアーティスト肌なご夫妻!Ma & Emyさん

2016年8月5日 海外在住日本人インタビューブラジル

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トラベロコは海外在住日本人が輝ける場所を提供する「日本人のための海外プラットフォーム」。
この記事では、現在海外で活躍中の日本人の方に直接インタビューし、現地での事や海外に行くまでの経緯、日々の生活などをご紹介します。

Maさん&Emyさん

Maさん&Emyさん

今回インタビューさせて頂くのは、ブラジルのサンパウロ在住Ma&Emyさんです。
日本人学校で働きながら音楽活動をされているMaさんと、生まれも育ちもサンパウロのEmyさんは芸術的でとても温かいご夫婦です。
さっそくお話を聞いてみたいと思います。

ブラジルに住むことになった経緯を聞かせてください

Maさん:妻が日系ブラジル人なので、ブラジルに移住しようと決意したのが直接的なきっかけですね。私自身ブラジルで3年間働いた事もありますし、妻と出会ったのもサンパウロなので、この国で第二の人生を歩もうかなと思い、2014年にブラジルに戻って来ました。

ブラジルではどんなお仕事をされていたのですか?

Maさん:日本人学校の音楽教師です。1998年から2001年までの3年間、文部科学省の派遣教員としてサンパウロ日本人学校で教えていました。基本的には日本の義務教育と同じ内容を教えるのですが、ブラジルならではのバトゥカーダ(サンバのリズム)やボッサ・ノヴァなども取り入れて授業しましたね。

その後は?

Maさん:日本に帰国して、日本の公立中学校で音楽教師を続けました。ブラジルに派遣される前の教え方と、派遣されて日本に帰国してからのスタイルは変わりましたね。ブラジルの音楽だけでなく、ブラジルで培った感覚というか、様々な国の視点を取り入れるようにしました。 結婚を機に取得したブラジルの永住ビザは2年以上国を離れてはいけないというルールがあるので、日本に帰国してからも少なくとも2年に1度はブラジルに戻ってきていました。

奥さまはサンパウロでお生まれになったのですか?

Emyさん:はい、私は生まれも育ちもサンパウロ、生粋のパウリスタです。結婚を機に仕事を辞めてからは、娘との時間を大切にしています。日本で15年間暮らし、日本もブラジルもそれぞれに良い部分があるので「日本ならではのモノ」「ブラジルならではのモノ」を探すのが好きですね。

現在のサンパウロでの生活について教えてください

Maさん:平日はサンパウロ日本人学校で事務の仕事をしています。昔の私を知っている人は「先生」と呼んでくれたりもしますね。休日は家族で近所を散歩しながら、新しいレストランやカフェなどを見つけたりして楽しく過ごしています。 旅行も好きなので、土日で一泊しながらの長距離ドライブもします。時間が取れた時にはブラジル各地を、資金的にも余裕が出来た時には南米各国を訪れたりもしています。
Emyさん:今は子供との時間が一番ですが、平日はひとりで色々な場所に出かけては面白いものを見つけています。雑貨屋さんや美術館にはよく行きますね。エキシビションやイベントの情報もチェックしているので、時間があれば観に行きます。

近い将来やりたい事や次の目標などはありますか?

Maさん:実は学生時代にセミプロ的な活動をしたこともあり、今の仕事を続けながら、音楽活動を本格的にやりたいなぁと思っています。ピアノ(キーボード)と打楽器全般の演奏ができるので、バンド活動であったり、お店で演奏するような音楽活動を考えています。最近、ブラジル演奏家協会(Ordem dos Músicos do Brasil =通称OMB)に加盟し、Carteira Profissionalを取得したので、これから人脈を広げたいと思っています。最終的には「サンパウロで活躍する日本人ミュージシャンのひとり」と言われるくらいになれたら嬉しいですね。
Emyさん:もともと縫い物や陶芸などモノを作ることが好きなのですが、今はファッションや雑貨に興味があります。将来的にお店を持てたらいいなと思います。ブラジルの手作り雑貨だったり、ナチュラル系のものを置くような。昔は草木染をしていたこともあり、地球環境に優しいものを作る事にも興味があります。

Carteira Profissionalの証明書

Carteira Profissionalの証明書

音楽と芸術のアーティスト肌なご夫妻ですね!

Maさん:考えてみればそうですね。結婚前のまだ付き合っていた頃に、彼女が作った灯台の焼き物に、何かアクセントをつけようと思って中に電球を入れた作品を一緒に作ったりもしましたね。その灯台は思い出の品なのでブラジルから日本へ持って帰って、また日本からブラジルへ持ってきて今も自宅にあります。

2人で作った灯台

2人で作った灯台

ブラジルのコトを教えてください

Maさん:ブラジルの人たちは「日本人はとても勤勉で真面目で尊敬できる国の人たち」という印象を持っていますね。日系移民の方がコツコツ築いてこられた事が、ブラジルでは非常に高い評価を受けているからだと思います。それから日系移民の方は教育に熱心だと思われていますね。ブラジルでは小学校から落第制があるのですが、日系人の親はせめて大学までは出させたいという方が多いようですね。
Emyさん:そうですね。移民としてブラジルに来た日系一世は勉強がしたくでも出来なかった人が多いので、子供たちには勉強して欲しいという想いがあるのだと思います。

ブラジルの好きなところは

Maさん:音楽はもちろんですが、とにかく人間です。ブラジルは人種のるつぼなので、日常生活で人種がどうだとか考えることはまずないですね。ブラジルはカトリックのキリスト教が中心の国ですが、それが全面に出ているわけでもないですし。本当に温かみのある人と人の付き合いができるという所が、ブラジルの一番良いところだと思います。特に明るくて社交的な人は気に入る国でしょうね。ブラジルに来たら是非ブラジルの人と会話をしてください。話をしないともったいないです。例えポルトガル語が上手く話せなくても「じゃあ英語話せる?」と聞いてくれたり、ジェスチャーでコミュニケーションを取ろうという気持ちをみんな持っていますね。
それから、老人や子供にとても優しい国です。特に小さな子供がいると、長い列があっても「どうぞ」といって前に通してくれます。そういった人間の温かみは日本よりも強く感じますね。
Emyさん:そうですね。バスに乗るとよく分かります。子供や老人が乗ってきたらすぐに席を譲ったり、立っている人が重たそうな荷物を持っていたら、座っている人が「預かりましょうか?」と自分の膝の上に置いたりすることもありますね。困っている人が居たら助けたいという気持ちを持っている、温かい人が本当に多いですよ。 また、ブラジルは500年あまりの歴史しかない国ですが、国土は広く様々な文化や伝統、自然や建造物があります。どこに行っても飽きることのない国だと思います。

日本とブラジルの文化の違いについて

Maさん:世界最大の日系社会のあるサンパウロは日本とあまり変わらない感覚で暮らせてしまう部分もあるんですね。ただやはりブラジル流なところは多々ありますよ。例えば、日本だと11時からパーティーだと言われたら11時に行きますよね?ブラジル人は違うんです。11時からパーティーの準備を始めるので、11時ちょうどとか少し前に行くのは実は失礼になってしまうのです。こちらでは11時を過ぎてから徐々に人が集まって来ます。着いた人からパーティーの準備をお手伝いしつつ、盛り上がっていく感じですね。全体的におおらかなんですね。そこが良いところでもあるし、日本の人からするとイライラすることもあるかもしれません。
Emyさん:時間が決まっているようで、決まっていないんですね。だいたいこの時間に行けば良いという風に考えている人が多いですね。終わりもそうですよ。いつ終わるのかなんてハッキリしていません。人によって時計も数分ずれていることが多いですからね。ブラジルはとても広い国なので、地域ごとに文化の違いもあり面白いですよ。

ブラジルで暮らす上で心得ておいた方がいい事

Maさん:ある程度長期的に暮らすという場合、知っておいた方がいい事はたくさんあります。 日本の常識が通じない点もありますからね。法律やルールも当然ながら違うので事前に調べておいた方が良いと思います。
まずはビザの問題ですね。観光ビザでも国内で一度だけ延長申請ができて半年までは継続して滞在することができますが、ブラジルで労働ビザなどの長期的なビザ、特に永住ビザを取るのは難しいです。
それから、お子様がいらっしゃる方は、アメリカと同じくらい子供を保護するという意識が強い国だということを知っておいた方が良いです。子供は常に保護者と行動するのが当たり前ですし、18歳までの子供が保護者なしで海外旅行をする場合は書類を準備する必要があります。子供を置いて両親だけで旅行に行こうとしたら空港で止められたという話も聞きましたね。
あと、ブラジルは仕事の分業がはっきりしている国なんですね。日本だと同僚の仕事を手伝う事も普通にありますが、ブラジルではやってはいけないんです。同僚の仕事を「手伝う」という事は、同僚の仕事を「取る」事になってしまうからです。
Emyさん:私が思うのは、やはり言葉ですね。ブラジルに来るならポルトガル語を少しは勉強して、ある程度は話せるようにした方が良いと思いますね。英語が通じる所はまだまだ少ないし、サンパウロでも日本語だけで生活するっていうのは難しいと思いますから。ポルトガル語の会話が難しい場合は、せめて日常英会話程度は話せた方が良いと思います。あとは、サンパウロには日系人が多く住んでおり、日系人同士の繋がりもすごく強いので、私のような日系人に頼るというのもひとつだと思います。

ブラジルに旅行で来る方へのアドバイス

Maさん:旅慣れている方でも意外と知らないのですが、ブラジルに観光で来るにはビザの取得が必要です。ビザを取得していないと入国出来ないので気をつけてください。
それから基本的な事ですが、自分の身は自分で守るという気持ちを常に持ち、隙を見せないことですね。目立つ様な格好はしないでブラジルに溶け込んだ服装をすると良いと思います。観光客は狙われやすいので。腕時計や携帯電話もブラジルでどこでも買えるようなものなら盗まれにくいですが、日本製をはじめ外国製の珍しいもの、高価のものは盗られやすいので持ち歩かないほうが無難です。女性だとアクセサリーもなるべく付けない方が良いですね。
あとは、貧富の差が激しい国なので、生きる術として盗みをする人もいるんですね。ブラジル人はその事を分かっているので、物を盗られてしまってもキリスト教的な発想で「生活に困っているのね。」と、おおらかな心持ちでいます。日本人だとこの感覚はなかなか理解出来ないかもしれませんが、もし盗難や強盗にあっても絶対に抵抗しない事が大切です。相手は生活のためにお金が必要なだけなので、抵抗せずに素直にお金を渡せば命まで取られることは滅多にありません。こういった「気持ちの持ちよう」が大切な国です。
Emyさん:観光客はひとりで歩くと狙われやすいので、出来れば誰かと一緒に行動した方がいいですね。興味本位で裏通りを歩くようなことはしない方がいいです。日系人が多いサンパウロとはいえ、顔やファッション、歩き方などで観光客だとすぐに分かるんです。 バスや地下鉄はもちろん、人混みの中を歩くときはスリにも気をつけてください。
あとは、先ほど「ブラジル人は温かい人が多い」と言いましたが、道に迷ったり困ったりした時には、誰でもいいから声をかけるのではなくて、聞く人を選ぶ事も大切です。この人なら聞いても大丈夫そうだな、という人に聞くようにしてください。

トラベロコのロコとしての活動を聞かせてください

Maさん:現在はQ&Aの質問に答えられる範囲で答えています。ご要望があれば観光案内もしたいと思っています。ブラジルは状況が刻々と変化する国でもあるため、具体的には直接連絡をいただいてから、相談して決めていくといったスタンスでいたいと思っています。私は平日仕事があるので、土日でしたらサンパウロ市内だけでなく、郊外を車でご案内する事も出来ます。平日は夕方以降の夜間でしたら可能です。妻は平日の昼間でも予定が合えば可能ですし、むしろ私より頼りになるかもしれませんね。比較的ブラジル各地も訪れていますから、サンパウロを拠点とした観光地についてもお話しできることがあるかもしれません。

将来的にロコとしてやりたいことは?

Maさん:娘の手がかからなくなったら、日本人を民泊として受け入れるようなことも考えています。ブラジルは物価が高い国ですし、初めていらっしゃる方は安全面でもなにかと心配だと思います。観光案内だけをする事ももちろん可能ですが、せっかくなら自宅に泊まって頂いてブラジルの生活の様子なども見て頂いたら面白いんじゃないかな〜と思いますね。地下鉄の駅やバス停も比較的近くなので、日本からの友人だったり、知人の子供だったり、誰かしらがしょっちゅう来ていますから。

最後にサンパウロお気に入りの場所・オススメスポットを教えてください。

Emyさん:今住んでいるピニェイロス地区です(笑)。比較的治安もいいですしオーガニックのお店も多く、ベジタリアンやヴィーガンのお店も増えましたね。買い物がしたいなら、ショッピングセンターもいいですが、ジャルジン地区のオスカー・フレイリ通りとその周辺がオススメです。日本で言えば東京の青山通りみたいなところで、オシャレなお店が多いですね。 南米一の大都市ですから、世界中から美術展覧展や音楽演奏会、観劇などの催し物の開催も多いです。曜日によっては無料で観れることもありますので、興味があればタイミングを合わせて行ってみてください。
Maさん:そうですね。ここピニェイロス地区やヴィラ・マダレーナ地区は、カフェや食事中心なら本当にオススメですね。サンパウロ市内の一般的な市内観光スポットで言えば、MASP(美術館)のあるパウリスタ大通り、セー広場を中心とするセントロ地区(治安があまり良くないので気をつけて)、以前は日本人街と呼ばれていた東洋人街のリベルダージ地区、イピランガ公園やイビラブエラ公園、ブタンタン毒蛇研究所などですかね。日帰り可能なサンパウロ郊外だと、サンパウロから約60Kmのサントスがオススメです。日系人が最初にブラジルに着いた港ですし、コーヒーの出荷港としても有名です。ビーチもありますよ。他には、イトゥという巨大なモニュメントを売りにした街、オランブラというオランダの雰囲気がある街、カンポス・ド・ジョルドンという軽井沢の姉妹都市でドイツ風の避暑地、アチバイアという巨大な一枚岩の山にも登れる花の街などもありますね。ただサンパウロ郊外はバスでも行くことはできますが、旅行者にとっては少し難しいかもしれませんね。ブラジルは国際免許が有効ではないので、旅行者の方がレンタカーを借りて、という訳にもいきませんから、サンパウロ郊外に行きたい場合はご相談頂ければお連れする事も可能です。

ヴィラ・マダレーナにあるグラフィティ路地 "Beco do Batman"

ヴィラ・マダレーナにあるグラフィティ路地 “Beco do Batman”

オシャレで可愛いカフェが多いピニェイロス

オシャレで可愛いカフェが多いピニェイロス

電柱までデコレーションされているピニェイロスは歩くだけでも楽しい

電柱までデコレーションされているピニェイロスは歩くだけでも楽しい

いかがでしたか?
日本とブラジル、両方の国で暮らした経験のあるお二人なので、それぞれの文化に精通していらっしゃいます。Emyさんはポルトガル語はもちろん日本語も流暢なので、初めてブラジルを訪れる方にとっては安心感があり、とても頼りになるロコさんです。

Ma & Emyさんのプロフィール

Ma & Emy
Ma & Emy

日系ブラジル人の妻と二人三脚で皆様のお役に立てればと思い登録しました。いずれは民泊の受け入れも計画しています。元サンパウロ日本人学校政府派遣音楽科教師(1998年〜2001年)、そして2001年に国際結婚。その後は日本とブラジルとを行き来していましたが、2014年に移住を決意、現在はサンパウロ市内で生活し、古巣のサンパウロ日本人学校の事務員として働いています。グァリューロス国際空港やコンゴーニャス空港の車による送迎サービス、サンパウロ市内観光等はもとより、ブラジルの現地事情も日々収集・提供したいと思います。
日頃の収集情報はFacebookにてご覧下さい。

Ma & Emyさんのプロフィールを詳しく見る

[取材・編集:三谷めぐみ]

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